用語辞典

トロント会議/トロント・サミット

トロント会議/トロント・サミット

トロント会議/トロント・サミット

トロント会議(トロント・サミット)とは、1988年6月19日から21日まで、カナダのトロントで開催された第14回先進国首脳会議のことです。京都議定書やパリ協定に先駆け、地球温暖化問題が国際的に初めて重要な政策課題として議論されました。
会議では、1988年を基準として、2005年までに二酸化炭素(CO2)の排出量を20%削減し、長期的には50%の削減を目指す「トロント目標」が設定されました。
ですが、2005年の排出量は1988年よりも約34%高いという結果になり、2022年においても達成されていません。
しかしながら、このトロント会議を契機に1988年には、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」※1が設立され、1994年に「気候変動枠組条約」※2が発行されました。
トロント会議は、地球温暖化問題に対する国際的な取り組みの礎を築きました。京都議定書やパリ協定などの後続の国際的な合意は、トロント会議の議論と成果に基づいており、地球温暖化対策のさらなる推進を目指しています。
※1 IPCCは世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)によって設立され、気候変動に関する調査や対策の研究を中心に行い、国際的な協力の拠点となっています。

※2 温室効果ガスの排出・吸収の目録、温暖化対策の国別計画の策定などを締約国の義務とする条約。
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Equally beautiful編集部
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