廃棄予定素材で衣装作り
リカちゃんは1967年の誕生以来、常に時代や流行を反映しながら子どもたちの憧れや夢を形にした商品を提案してきた。
近年では、リカちゃんとともに時代を歩んできた大人にも愛されるブランドを目指した展開や、タレントとしても活躍の場を広げているほか、リカちゃん自身のSNSも大きな話題となっている。
「リカちゃんのアップサイクルアトリエ」は、企業が廃棄予定だったレースやリボン、生地などを活用し、リカちゃん用衣装のスカート・ケープ・ポシェットなどをつくるワークショップ形式の体験プログラムだ。


このプログラムを通じて、アップサイクルの楽しさや、「循環するものづくりが環境配慮に繋がる」という意識を育むことが狙いだ。未就学児から中高生、大人まで、幅広い年齢層が楽しめるアクティビティ感覚を備えていることが特徴だ。
プログラム発足の背景には、ファッション業界をはじめとした大量廃棄の課題がある。
NewMakeは「楽しく・創る・誰でも参加できるサステナブルな場づくり」を目指し、企業や地域と連携した活動を続けてきた。本プログラムは、子どもから大人まで幅広い世代に親しまれているリカちゃんの"かわいさ"と"創造性"をきっかけに、ものを大切にする気持ちやアップサイクルへの気づきを自然に育む、継続的に愛される体験プログラムとして生まれた。

ワークショップキットはNewMakeが企画・開発し、協賛企業から提供された使われなくなった素材を使用している。レース素材は下着メーカーのワコール、反物・サンプル生地は繊維商社の豊島、リボンなど装飾資材は服飾ボタン専門総合メーカーのベルアート・オンダが、それぞれ素材を提供する。


参加者は、リカちゃんを通してデザインを楽しむという「かわいいものづくり」を通して、アップサイクルの楽しさや工程を体感できるのだ。
今後は、より多くの教育機関・商業施設・自治体・店舗などと連携し、リカちゃんとともに、本プロジェクトを全国に展開する予定だという。全国各地の学校・自治体・商業施設・店舗などと連携していく。
リカちゃんの持つ親しみやすさと、アップサイクルという環境配慮の取り組みを組み合わせることで、幅広い層に対して持続可能な社会の実現に向けた意識を喚起する「アップサイクルアトリエ」。子どもたちに、環境のことを身近に感じてもらうためには、ぴったりのプロジェクトだろう。