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「エシカルファッションが選ばれない」は、本当か?

「エシカルファッションが選ばれない」は、本当か?

「エシカルファッションが選ばれない」は、本当か?

近年、企業や自治体などがSDGsへの取り組みを強化し、関連情報も多く発信されるなど、“エシカル”“エコ”“サステナブル”といったワードは頻繁に耳にするようになった。しかし、世間の関心も高まってきていると感じる一方で、日常の消費生活でエシカルなアイテムはどのくらい浸透しているのだろうか。先日、サステナビリティ/ SDGs専門ニュースアプリ『GREEN NOTE(グリーンノート)』から、「エシカルファッションアイテムの購入」についての市場調査結果が発表された。

選ばれない理由の調査レポートが発表される。主な理由は「どこで買えるかわからない」
『GREEN NOTE(グリーンノート)』が、サステナビリティに感度の高いアプリユーザー20~50代以上の101名を対象に「エシカルファッションアイテムの購入」についての調査を実施し、その調査結果を発表した。調査の結果、エシカルファッションアイテムを買わなかった理由として、回答が多い順に「どこで買えるかわからない」「値段が高い」「好きなブランドがない」であることが分かった。
『GREEN NOTE』はこの結果について、エシカルファッションアイテムが消費者に選ばれない理由を以下3つと分析している。
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1.雑誌やメディア、芸能人やインフルエンサーを通じて認知がされた特定のエシカルファッションアイテムへのアクセスが得られない
2.想定顧客層の金銭感覚、期待値とのズレ
3.取り扱いブランド数、商品数の少なさ

※調査は、『GREEN NOTE』アプリユーザー20~50代以上の男女101を対象に、インターネット調査(『GREEN NOTE』アプリ内アンケートによる回答)で実施。調査期間は、2022年10月20日(水)~2022年11月14日(月)0時。
EQUALLY BEAUTIFULではこれまで、いくつもエシカルファッションについて取り上げてきたが、「どこで買えるか分からない」という意見があるように、普段目にすることが少ない現状がある。しかし、知らないだけで、普段から購入しているブランドでもエシカルなアイテムを販売しているかもしれないし、よく行くファッションビルや商業施設でも取り扱っている可能性もあるのだ。
例えばH&Mの、革新的な素材や技術を取り入れながら、ファッション性にも焦点をあてたシリーズ「Innovation Stories(イノベーション・ストーリーズ)」では、エシカルなアイテムを定期的に展開している。
これまで、最先端のサステナブル素材や、動物由来の素材の代替素材を起用したコレクションなどを発表しており、現在は第8弾として、ハイファッションのクラフトマンシップとバーチャルファンタジーを融合させた、「Metaverse Design Story Collection(メタバース・デザイン・ストーリー・コレクション)を販売中だ。
H&Mでは2030年までに、100%リサイクル素材や、よりサステナブルな方法で調達された素材のみを使用するという目標を掲げており、今後さらにエシカルファッションが身近になりそうだ。
他にも、海外で注目を集めたサステナブルなスニーカー「#rens」など話題になりやすいアイテムや、ペットボトル、タイヤ、漁網などを独自の技術でリサイクルし生地を開発し、新たな製品を生み出している「ECOALF(エコアルフ)」といったファッションブランドもある。興味や関心を持ちやすいアイテムも増えており、好きなブランド以外にも目を向けるきっかけになるかもしれない。
昨今では、ファッション性の高いものや、日常使いしやすいエシカルファッションアイテムも続々と登場している。エシカルなアイテムを買おう、と意気込んで買い物をするのではなく、たまたま気に入って購入したアイテムが実はエシカルなアイテムだった、ということも今後増えてくるかもしれない。その際に、そのアイテムがどのような環境で、どのような素材で作られたのかを知ることは、地球環境や社会問題に目を向ける、良い機会になるのではないだろうか。
writer
Equally beautiful編集部
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