カーレースの最前線で描く、タイヤの循環型未来
舞台は、太陽光のみを動力源に約3,000kmのオーストラリア大陸を縦断する世界最高峰のソーラーカーレース、「ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジ(BWSC)」だ。2025年の大会で、ブリヂストンは次世代タイヤに"ある素材"を投入する。使用済みタイヤから再生されたリサイクル素材だ。
タイヤから、またタイヤへ―
いま、ブリヂストンはこの"タイヤtoタイヤ"という資源循環の理想を、レースの最前線で形にしようとしているのだ。
投入されるのは、ENLITEN(エンライトン)という次世代タイヤ基盤技術を搭載したタイヤ。このタイヤには、使用済みタイヤを化学的に分解して得られる「再生カーボンブラック」や「リサイクルゴム」といった素材が約65%含まれている。
ENLITEN技術の特長は、転がり抵抗の低減、軽量化、耐摩耗性の強化など、電動化が進むモビリティのニーズに応えるための革新的な構造だ。
BWSCに出場する目的は、技術のお披露目だけではないだろう。過酷な環境を走り抜くソーラーカーレースという場において、タイヤの性能は勝敗を分ける重大な要素だ。
つまり、BWSCというレース環境で、"環境負荷の低減"と"性能の両立"という、本来なら相反する要求を同時に満たさせるのか…という試みなのだ。
つまり、BWSCというレース環境で、"環境負荷の低減"と"性能の両立"という、本来なら相反する要求を同時に満たさせるのか…という試みなのだ。
ブリヂストンが「走る実験室」として位置づけたこのレースは、どんな結果をもたらすのか。
ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジは2025年8月24日~31日に開催される。
ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジは2025年8月24日~31日に開催される。