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県民、行政、企業が連携し、山口県の海岸に漂着した海洋プラスチックごみを店舗の買い物かごに

県民、行政、企業が連携し、山口県の海岸に漂着した海洋プラスチックごみを店舗の買い物かごに

県民、行政、企業が連携し、山口県の海岸に漂着した海洋プラスチックごみを店舗の買い物かごに

山口県、丸久(以下「丸久」)、日本水産(以下「ニッスイ」)、並びにテラサイクルジャパン(以下「テラサイクル」)は、県内の海岸に漂着した海洋プラスチックごみを回収し、これを一部に使用した買い物かごを県内の丸久3店舗で12月11日から導入した。

山口県では初めての取り組み、海を守るプロジェクト
回収だけでなく、地域内での資源の有効活用や循環を促進
世界の海洋に流入するプラスチックごみの量は年間800万トンと推定されており(*1)、計算上は毎分大型ダンプ一杯分のプラスチックごみが海洋に流出していることになる。その結果、2050年までには海洋中のプラスチックの量が魚の量よりも多くなると言われている(*2)。
このような海洋プラスチックごみ問題は山口県も例外ではなく、令和元年に環境省により実施された海岸漂着ごみのモニタリング調査によると、その量は全国でも上位に位置。これらの海洋プラスチックごみは生態系に影響を与えるだけでなく、地域の観光や漁業にとっても深刻な問題である。
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山口県民と民間企業、行政が連携して海洋プラスチックごみをアップサイクルしてさらにエコ活動につなげる“ONE FOR OCEANプロジェクト”は、このような状況を多くの人に知ってもらい、海洋ごみ問題の解決策を見出すために実施するというものだ。
プロジェクトに連携するテラサイクルは、「捨てるという概念を捨てよう」というミッションのもと、廃棄物問題に革新的な解決策を提供するソーシャルエンタープライズで、日本でも20 以上の企業とリサイクルプログラムを実施している。
そこでテラサイクルが、県が萩市、長門市、阿武町の協力を得て、海岸清掃で回収した海洋プラスチックごみを原材料の一部として買い物かごを作製。
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海洋プラスチック問題をはじめとする地球環境問題に積極的に取り組むニッスイの協力を得て、地産地消の推進や子ども食堂の支援などで地域に愛される丸久の山口県内3店舗に、その買い物かごが導入された。
なお今回の買い物かご作成にあたっては、今年の7月から9月にかけて萩市、長門市、阿武町の住民や丸久社員あわせて1万人以上が海岸清掃活動に参加し、40トン以上の海岸漂着ごみを集めたという。
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また、丸久とニッスイは今後12月11日からお客様向けで、店頭にポスターを掲示してエシカル消費を促すためのキャンペーンを実施。この取り組みは、環境省「令和3年度ローカル・ブルー・オーシャン・ビジョン推進事業」のモデル事業に採択されている。
このような県民、行政、企業の連携による海洋プラスチックごみ問題への対応は、山口県では初めての取り組みだとか。企業や一人一人が漂着ごみを減らす活動の輪を広げ、地域内での資源の有効活用や循環を促進することができれば、きっと海は守られる。こうしたプロジェクトが全国に広がり、海の豊かさが持続されることを願ってやまない。
*1 世界の海に存在しているといわれるプラスチックごみは、合計で1億5,000万トンあり(McKinsey & Company and Ocean Conservqncy,2015)、そこへ少なくとも年間800万トン、重さにしてジェット機5万機分相当が新に流入していると推定されている。(WORLD ECONOMIC FORUM,2016)。
*2 エレン・マッカーサー財団、2016年
山口県 廃棄物・リサイクル対策課について
ホームページ
https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cms/a15700/index/
海洋プラスチックごみ対策パンフレット
https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cms/a15700/16kaigan/kaiganpamphlet.html
ONE FOR OCEAN ページ
https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cms/a15700/16kaigan/oneforocean.html

丸久
ホームページ CSR
http://www.mrk09.co.jp/pdf/csr2020.pdf

ニッスイ
https://nissui.disclosure.site/ja/themes/156

テラサイクルジャパン
https://www.terracycle.com/ja-JP/

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writer
Equally beautiful編集部
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