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今だからこそ、親子で読みたい。 新訳『センス・オブ・ワンダー』発売

今だからこそ、親子で読みたい。 新訳『センス・オブ・ワンダー』発売

今だからこそ、親子で読みたい。 新訳『センス・オブ・ワンダー』発売

レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』の文庫版が新潮社より刊行された。表紙には川内倫子さんの写真を起用し、福岡伸一さん・若松英輔さん・大隅典子さん・角野栄子さんによる解説を特別収録した一冊となっている。

レイチェル・カーソンからの未来に向けた贈り物
自然の神秘に感動と喜びを
レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』はアメリカで1965年に刊行され、以来ロングセラーとして多くの人を読み継がれてきた一冊である。(日本語訳の刊行は1996年)著者であるレイチェル・カーソンは、農薬DDTの危険性を誰よりもはやく告発した『沈黙の春』で知られる女性生物学者であり、世界的な禁止運動の端緒となり、環境保護の先鞭をつけた人物だ。
子どもたちが自然に触れ、生命の不思議さに感じることの大切さを語った『センス・オブ・ワンダー』は持続可能な開発目標の重要性が問われる今、ふたたび注目を集める作品と言えるだろう。
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レイチェル・カーソンによると、「センス・オブ・ワンダー」とは、「神秘さや不思議さに目を見張る感性」だという。この感性は、我々が大人になるにつれ徐々に弱まっていってしまう。要因は様々だが、例えば大人になるとやってくる倦怠と幻滅や、自然から遠ざかり人工的なものに夢中になっていくためだとされている。
我々大人が、「センス・オブ・ワンダー」を取り戻すことは難しい。遠い夏の日に置いてきてしまったからだ。だが、今を生きる子どもたちはそうではない。子どもの持つ新鮮な「センス・オブ・ワンダー」を大切にし、伸ばしていくことはきっと有意義なことだろう。名も知らぬ鳥が夏の朝、海辺に「渡り」にやってくることに興味を持つこと、秋の夜の虫たちの奏でる小さなバイオリンに耳を傾ける。たったそれだけのことから、子供たちは神秘さ、不思議さを感じ、自ら新たな気づきをし、発展させていくのだ。
誰しもが幼いころに持っていたはずの「センス・オブ・ワンダー」を忘れてしまい、どのように子どもを教育してよいのか頭を悩ましている親は多い。レイチェルは、「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではないと信じている。知識をしっかりと身につかせ消化する能力が備わっていない子どもには、事実を教えこむよりも子どもが知りたがるような道を切り開いてやることのほうが、はるかに大切なのだ。
こうして「センス・オブ・ワンダー」を育てられた子どもたちはきっと、大人になってもその心を忘れずに新た可能性の扉を叩いてくれるだろう。
巻末には、この『センス・オブ・ワンダー』に感銘を受けた著名な科学者、文芸評論家らの解説エッセイが収録されている。実際に「センス・オブ・ワンダー」を育んでどのような体験をしたのかなどが描かれており、本書を読むうえではこちらもぜひチェックしてみていただきたい。
今だからこそ、親子で読みたいこの『センス・オブ・ワンダー』。きっと、子だけでなく親も多くの新たな発見があることだろう。「おうち時間」にぜひ、自分の底で眠っている感性を呼び覚ましてみてはいかがだろうか。きっと、あなたの中にも「センス・オブ・オブ・ワンダー」はまだ眠っている。
『センス・オブ・ワンダー』
発売日:2021年8月30日
ISBN:978-410-207402-2
ページ数:144ページ、一部カラー
価格:649円(税込み
writer
Equally beautiful編集部
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