病害木や災害被害林を皆伐して木質バイオマス資源に変換し、新たに植林・育林を進める
生態系回復の中核「森林再生」
2021年の世界環境デーのテーマが「生態系の回復」であるように、私たちの地球が受けているダメージは、すでに現状維持だけでは持続不可能なほど深刻である。乱開発や環境汚染はじめ、近年の温暖化による山火事や台風などの自然災害により、多くの森林の生態系が存続の危機に直面している。2019年3月の国連総会でも、2021年から2030年を「国連生態系回復の10年」とすることが決まった。こうした生態系の破壊は、アマゾンの熱帯雨林などの遠い海外だけの問題ではなく、私たちが暮らす日本の身近な地域でも起きているのだ。
その生態系回復の中核となるのは「森林再生」事業である。
エコグリーンホールディングスおよびEG Forestは、地域ごとに異なる生態系に合わせた再生計画を推進するために、東京大学大学院農学生命科学研究科の専門家の協力を得ながら、まず創業の地である千葉県における森林再生造林に着手。現在、千葉県の森林は2019年の台風15号による甚大な傷跡が残っており、また土地特有の腐朽菌への感染*が広がっている。倒木したり腐朽菌に侵されたりした樹木は材木としての価値が失われ、その結果、林業が衰退し地域経済にも影響を及ぼすことに。
そこで、グループ会社の連携によって、病害木や災害被害林を皆伐して木質バイオマス資源に変換、その場所に植林、育林により森林を再生していくとともに、再生した森林は持続可能な形で計画的に伐採し、木材や木質バイオマス資源として活用していく。結果、千葉県の森林資源の価値を高め、地域での循環型経済の実現と発展に寄与することになるという。
こうした息の長い取り組みによって、エコグリーンホールディングスは、「森林再生による地産地消の持続可能エネルギーの創生」の実現に向けて邁進。当社事業の主役である森林や樹木への感謝と愛情、グループ力、専門家の知見、そして地域社会や自治体との協働により、責任ある森林管理を通じて持続可能な社会に貢献を目指している。
*千葉県全域のサンブスギ林 9,180ヘクタールのうち6,066ヘクタールが、70%以上(本数割合)の感染被害を受けている(平成29年度千葉県農林総合研究センター調査)