廃漁網が美しく生まれ変わる。同じものは一つとない特別な1本
オリスは、いままでにもサステナブルなアクションに取り組んできたウォッチメゾンだ。
ドイツ・ヘルシュタインの本社では環境負荷を激減させたほか、供給元のパートナーにもサステナブルな会社を選択している。2022年に「排出削減プログラム」を立ち上げて「サステナビリティレポート」を発行。今後3年間でカーボン排出量を10%削減することを目標にしている。
製品においてもその姿勢が表れている。ワッデン海の環境保護や、ビリオンオイスタープロジェクト、2回ノーベル平和賞候補になったウィングス・オブ・ホープなどを含む、数々の環境保全活動を支援する時計を製作。そのほか、スイス企業のチェルボボランテと協力して、廃棄される予定だった鹿革を植物なめしで加工したストラップも作った。
今回の「アクイスデイト オリス × ブレスネット」は、廃漁網を使ってアクセサリーを作る社会企業ブレスネットとのパートナーシップによって生まれたもの。
ハワイとカリフォルニアの間で漂う太平洋ゴミパッチ(GPGP)はドイツの4.5倍の面積があるという科学者もいる。その数字はオーシャン・クリーンアップという環境技術団体によって算出され、その団体によると、GPGPの46パーセントは漁の途中で失われたり、捨てられた漁網だそうだ。
深刻な海洋プラスチック問題に対して、ブレスネットはゴーストネット(廃漁網)をアップサイクルしてブレスレットを作り始めた。現在ではアクセサリーをはじめ、サッカーのゴールネットなどいくつものプロダクトを作っている。
今回のコラボレーションでは、その知見を惜しみなく発揮したモデルに仕上げられている。「アクイスデイト オリス × ブレスネット」の文字盤は、ブレスネットが廃漁網を使ってアクセサリーを作る際に出る「切れ端」を再利用したもの。いわば“アップサイクルの副産物をアップサイクル”したものなのだ。
この万華鏡のようなパターンのダイアルは、グリーン、ブルー、ホワイトの網の切れ端をゆっくり溶かしたあと冷却して薄いプレートにしたものを切り抜き、厚さ0.3㎜まで研磨して作る。そのため、同じものは2つとないオリジナリティの高いパターンが出来上がるのだ。
ラインナップは、ケースサイズ43.5㎜と36.5㎜の2種類。いずれも自動巻きで、逆回転防止ベゼルを装着した、30気圧(300メートル)防水のダイバーズウォッチだ。
ブレスネット創業者、ベンジャミン・ウェン氏は今回のコラボレーションについてこう語る。
「ラグジュアリーブランドは強い情報発信力を持っています。本気で取り組んでくれれば、かなりの力になります。オリスは真剣に変化を起こそうとしていると感じています。『アクイスデイト オリス × ブレスネット』は環境保全の啓発になりますし、それで得られる寄付は非営利団体の支援になります」
「アクイスデイト オリス × ブレスネット」は、各々の美意識と技術、なによりも環境問題への強い責任感によって生まれた特別なモデルなのだ。
オリスジャパン
Tel.03-6260-6876
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