未来を創り上げる若者たちの挑戦
2005年からジェームズ ダイソン財団は「問題を解決するアイデア」をテーマに掲げ、革新的で起業家精神に溢れたエンジニアリングやデザインを専攻する若者からアイディアを募集する「James Dyson Award」を開催している。
エンジニアリング、デザインを学ぶ学生や卒業生にとって、世界を舞台に自らのアイデアを発表できる場となり、国内最優秀賞受賞者には5,000ポンド(約80万円)、国際最優秀賞受賞者には、30,000ポンド(約477万円)¹の賞金授与と自身のアイデアを多くの人に届ける機会が提供され、さらなる飛躍のためのステップアップにもなるアワードだ。
応募作品は、外部の審査員とダイソンのエンジニアによって、まず国内レベルで審査される。その後各対象国では、国内最優秀賞受賞者と国内準優秀賞受賞者が選出。国際審査となる第2審査では、ダイソンのエンジニアが、第1審査通過作品を審査し、国際TOP20を選ぶ。最終審査では、ジェームズ ダイソン自身が国際TOP20作品から国際優秀賞受賞者を決定する流れだ。
これまでに390件の発明が賞金を獲得しており、過去のJDA国際受賞者の70%以上が受賞後自身のアイデアを飛躍させ、実装化することで成功を収めているという。ジェームズ ダイソンは、地球環境問題や医療問題を解決するためには、より多くの革新的なアイデアが必要であり、若い世代がその答えとなり、変化をもたらすことができると考えている。
例えば2021年に本アワードでサステナビリティ賞の受賞作品となったのは「プラスチックスキャナー」だ。これを開発したのはオランダ・デルフト工科大学の学生、ジェリー・ド・ボス氏。プラスチック製品にかざすと、そこに含まれているプラスチックの種類を識別できるデバイスである。
プラスチックを一つとっても、その種類はさまざま。ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)などがあり、素材によって処理工程やリサイクルの可否が異なる。
「プラスチックスキャナー」は、それぞれを手軽に判別し、ごみ問題解決への糸口となりうる。
Introducing the plastic scanner
via www.youtube.com
本アワードについて、ダイソン創業者であるジェームズ・ダイソン氏は「私たちは、より少ないエネルギーと材料で、持続的に問題を解決し、自分のアイデアで世界をより良くしたいと望む若いエンジニアを求めています。若い人たちは、世界をより良く変えることができるアイデアを持っており、それを奨励すべきです。JDAは、彼らが発明を追求するためのプラットフォームを提供するものであり、今年も応募作品の審査を楽しみにしています。皆さんの検討を祈っています!」と語っている。
人種や国を超えて、さまざまなアイデアやクリエイションが終結する本アワード。その根底にあるのは「地球を、人類を助けたい」というシンプルで優しさに溢れる想いにほかならない。どのような発想が生まれ、どのように私たちの前に形となって現れるのか楽しみだ。
James Dyson Award 2023
募集課題|問題解決のアイデア
応募締切(日本時間)|2023年7月19日(水)午後5時²
応募対象|18歳以上のデザイン、エンジニアリング(工学)、プロダクトデザイン、工業デザインを専攻する学生(専門学校、高等専門学校、短期大学、大学、大学院)や卒業・修了して4年以内の方
応募方法:JDA ホームページ(https://www.jamesdysonaward.org/ja-JP/)にてユーザー登録後、必要提出物を所定フォーマットに入力して応募
募集課題|問題解決のアイデア
応募締切(日本時間)|2023年7月19日(水)午後5時²
応募対象|18歳以上のデザイン、エンジニアリング(工学)、プロダクトデザイン、工業デザインを専攻する学生(専門学校、高等専門学校、短期大学、大学、大学院)や卒業・修了して4年以内の方
応募方法:JDA ホームページ(https://www.jamesdysonaward.org/ja-JP/)にてユーザー登録後、必要提出物を所定フォーマットに入力して応募