「水と生きる」を実践する、より良い森を育むサントリーの試み
わたしたちが生きるのにかかせない、水。雨となって地上に降り注いだ水は、土や森を通して長い年月をかけてろ過され、やがて地下水となる。その水がまた川となり、われわれの元へと送られてくる。質の高い水を得るには、質の高い森が必要なのだ。
飲料メーカーにとっても水は重要だ。良い水がなければ、良いビール、ウイスキー、清涼飲料水を作ることはできない。
サントリーグループでは、水や農作物など自然の恵みに支えられた食品酒類総合企業として、グループ全体で共有する「水理念」のもと、自然環境の保全・再生活動など、さまざまな取り組みをグローバルに推進している。
なかでも国内で行われている「サントリー 天然水の森」プロジェクトは、サントリーの工場の近くに位置し、地下水を作りだす源である森にフォーカスを当てた取り組みだ。
本プロジェクトは2003年に熊本・阿蘇でスタートした。森において植生や地質などの詳細な調査をした上で長期活動計画である「ビジョン」を策定。その上で針葉樹人工林での間伐や作業道の開設、獣害対策などの整備活動を行っている。15都道府県・21か所の森が「天然水の森」として整備されてきた。今回協定を結んだ檜原が22か所目となる。
これらの活動によって、サントリー「天然水の森」は現在までに12000ha以上にまで広がり、国内工場で汲み上げる地下水量の2倍以上の水を涵養するまでになった。この取水量以上の水を育む「ウォーター・ポジティブ」の活動では、鳥類を含む動植物や昆虫などの継続的なモニタリングも行っており、生物多様性の減少傾向を食い止め回復を目指す「ネイチャー・ポジティブ」の取り組みにも繋がっている。
また、「天然水の森」の活動を通じて伐る木をサントリーでは「育木材」と名付け、建材や家具、日用品に加工することで、無駄なく森の恵みを有効活用していることもポイントだ。
サントリーは今後も、水を大切に使いきれいにして自然に還すだけでなく、水を育む森を守るなど、自然界における水の健全な循環への貢献、すなわち「水のサステナビリティ」を事業活動における最も重要な課題とし、自然環境の保全・再生につながる活動にグループ一丸となって取り組むとしている。
「水と生きる、サントリー」というコーポレートメッセージを掲げているサントリー。「サントリー 天然水の森」はその言葉を具現したプロジェクトといえる。何気なく購入し飲んでいるドリンクだが、その味を愉しむとともに自然の恵みに感謝したいところだ。
サントリー天然水の森 とうきょう檜原(ひのはら)
所在地|東京都西多摩郡檜原村藤倉、小岩、上元郷、下元郷
敷地面積|約96ha
所在地|東京都西多摩郡檜原村藤倉、小岩、上元郷、下元郷
敷地面積|約96ha