フードロス削減への取り組みを「行っている」は8割越え
新型コロナウイルス感染症の影響により、ますます求められた1.5次流通
近年、気候変動の影響による大規模災害が頻発し、危機感が高まっている。また、新型コロナウイルス感染症により生活が大きく変わったことも加わり、今、社会システムや地球環境への早急の対応が求められている。
JCCCA(全国地球温暖化防止活動推進センター)の調査によると、2018年度の日本の温室効果ガスの総排出量は12億4,000万トン-CO2。2030年〜2050年の間での地球温暖化を1.5°Cに抑えるためには、2030年までにCO2排出量を45%削減しなければならない。
その具体策のひとつとして注目されているのが、フードロス削減。日本においては年間570万トンものフードロスが発生しており(2019年度推計農林水産省及び環境省の推計)、廃棄の過程において温室効果ガスが排出されているからだ。
クラダシは、天候など様々な理由で滞留となった在庫、賞味期限の切迫や季節商品や、パッケージの汚れやキズ、自然災害による被害などの要因で、消費可能でありながら通常の流通ルートでの販売が困難な商品を買い取り、社会貢献型ショッピングサイト「KURADASHI」で販売することでフードロスの削減に取り組んでいる。
そのクラダシが、今回、4月22日の「地球の日(アースデイ)」に合わせて、食品事業者を対象に「SDGs」「フードロス」に関する意識調査を実施した。
調査名:SDGsに関するアンケート
調査目的:食品事業者の「SDGs」や「フードロス」についての認識や関心度合いを知り、 フードロスに関する情報発信やサービス改善等に役立てる。
調査方法:インターネット調査
調査期間:2022年2月10日(木)~2022年2月21日(月)
調査項目:
1.貴社では、SDGs推進に取り組むことは、企業経営における重要事項と捉えていますか。(SA)
2.貴社では、SDGs目標達成に向けた取り組みを行っていますか。(SA)
3.貴社が行っているSDGs目標達成に向けた取り組みは、以下のSDGs目標のどの項目に当てはまりますか。(MA)
4.貴社では、「フードロス削減」に関する取り組みを行っていますか。(SA)
5.貴社では、フードロス削減のためにどのような取り組みを行っていますか。(MA)
6.新型コロナウイルス感染拡大前と比較して、貴社のフードロス削減への取り組みは
強化されましたか。(SA)
有効回答:102名
※百分率(%)は小数第二位で四捨五入し、小数点第一位までを算出。
※百分率の合計値が100%とならない場合あり。
調査目的:食品事業者の「SDGs」や「フードロス」についての認識や関心度合いを知り、 フードロスに関する情報発信やサービス改善等に役立てる。
調査方法:インターネット調査
調査期間:2022年2月10日(木)~2022年2月21日(月)
調査項目:
1.貴社では、SDGs推進に取り組むことは、企業経営における重要事項と捉えていますか。(SA)
2.貴社では、SDGs目標達成に向けた取り組みを行っていますか。(SA)
3.貴社が行っているSDGs目標達成に向けた取り組みは、以下のSDGs目標のどの項目に当てはまりますか。(MA)
4.貴社では、「フードロス削減」に関する取り組みを行っていますか。(SA)
5.貴社では、フードロス削減のためにどのような取り組みを行っていますか。(MA)
6.新型コロナウイルス感染拡大前と比較して、貴社のフードロス削減への取り組みは
強化されましたか。(SA)
有効回答:102名
※百分率(%)は小数第二位で四捨五入し、小数点第一位までを算出。
※百分率の合計値が100%とならない場合あり。
質問1のSDGs推進に取り組むことは、企業経営における重要事項と捉えていますか。(n=102/単一回答、以下SA)には、「とても重要だと思う」が67.6%、「まあ重要だと思う」が29.4%で、全体の97%以上がSDGs推進への取り組みを重要事項と捉えているという結果に。
日本国内の食品事業者においては、2015年のSDGs採択やESG経営の広がりの中で、SDGs推進の重要性が認識されていると読み取れる。
しかし、質問2のSDGs目標達成に向けた取り組みを行っていますか(n=102/SA)には、の食品事業者がSDGs目標達成に向けた取り組みを「行っている」と回答したのは67.6%。1の質問で「重要だと思う」と97%回答していたのに約30%の乖離が見られた。実際の取り組みが追い付いていないことがわかる。
質問3のSDGs目標達成に向けた取り組みは、以下のSDGs目標のどの項目に当てはまりますか。(n=334/複数回答、以下MA)には、「12.つくる責任 つかう責任」が最も多く49%、次いで「8.働きがいも経済成長も」が33.3%という結果となった。
食品事業者にとって「12.つくる責任 つかう責任」は、フードロス削減や商品パッケージのリサイクル等、関連する内容が多いことから、最も取り組まれていると推察される。
質問4の「フードロス削減」に関する取り組みを行っていますか。(n=102/SA)には、84.3%の食品事業者がフードロス削減に関する取り組みを「行っている」と回答。質問2の「SDGs目標達成に向けた取り組みを行っていますか。」と比較すると、「行っている」と回答した割合が15%以上多いという結果に。
これは、「フードロス削減への取り組みは行っているが、それが『SDGs目標達成に向けたもの』ではない」もしくは「フードロス削減がSDGsと関連していると認識していない」という食品事業者の状況が推察される。
質問5のフードロス削減のためにどのような取り組みを行っていますか。(n=265/MA)には、フードロス削減のための取り組みとして最も多かったのは「『KURADASHI』などを利用して再流通させる」で85.3%。次いで「値引きして販売する」が64.7%。
なお、「その他」と回答した方に具体的な取り組みを尋ねたところ、「季節商品は予約販売を行い、ロスを発生させない」「フードバンク等へ寄付をする」「飼料用として活用する」などの回答があった。
質問6の新型コロナウイルス感染拡大前と比較して、貴社のフードロス削減への取り組みは強化されましたか。(n=102/SA)には、約半数の52.9%の食品事業者が「強化した」と回答。
この約2年間、新型コロナウイルス感染拡大によって、ホテルや飲食店の営業自粛やインバウンド需要の減少、生活様式の変化が起こり、食品事業者は大きな影響を受けた。
クラダシでは、そのような変化で販売先を失った業務用商品についての問い合わせが増え、「KURADASHI」で取り扱う「業務用商品」の数も増加。フードロス削減に大いに貢献した。
商品が新品の状態で消費者の手に渡ることを1次流通、一度市場に出た商品が再び販売されることを2次流通とするなら、廃棄の可能性があった商品を価値あるものに生まれ変わらせ市場に提供することは、その間の1.5次流通といえる。
KURADASHIは、1.5次流通という通常の流通ルートを毀損しない全く新しいマーケットを創出。「もったいないを価値へ」をモットーに、「売り手」にうれしいフードロス削減を実現していたことがアンケートからも汲み取れる。
さらに、フードロス削減への賛同メーカーより協賛価格で提供を受けた商品を最大97%OFFで消費者(会員)へ販売。これは「買い手」にうれしいこと。
しかも、売り上げの一部を社会貢献活動団体へと寄付。環境保護や動物保護の団体、クラダシ基金など、様々な団体を支援しているから「世間」もうれしい。
つまり、近江商人が大切にした「売り手」「買い手」「世間」に良い「三方良し」の理想的なビジネスモデルなのだ。地球環境を「世間」と呼ぶなら、もちろん「良し」だ。みんなが幸せになる社会貢献型ショッピングサイト「KURADASHI」をこれからも応援していきたい。