ももたろうの未来もひとつじゃない!
知識だけではなく「未来は自分たちの手で変えられる」という原体験を
日本においても認知度が上がってきたSDGsだが、個人レベルで行動に移せている人はまだ少ない。また、欧州では幼少期からSDGsの話題が身近にあるというが、実際に子どもたちとSDGsについてどう会話すればいいかわからないし、難しすぎるのではと躊躇しがち。
そんななか、I&CO Tokyoが無料公開したのが『えらぶっく』。題材となった物語は有名な「ももたろう」「さんびきのこぶた」「アリとキリギリス」。しかし、みんながよく知っているお決まりの展開とオチにならないというのが面白い。
『えらぶっく』では、物語の途中にある分岐点で読者自身が次の展開を選び、その選択によってストーリーと結末が変わり、それぞれの選択肢はSDGs17の目標に紐づいているのだ。
たとえば「ももたろう」では、物語の序盤でおじいさんが「山のゴミ拾いをする」を選ぶとキジが鬼退治に加勢する展開になったり、ももたろうが「学校に通う」を選ぶと、剣ではなく他のアイデアで鬼退治をする展開になったり。また、選んだ展開の積み重ねによって結末も変わる。
分岐点に用意された二つの選択肢のうち、SDGsに関連の深いアクションになっているほうを選択するとSDGsメダルを手に入れることができ、読後はそのお話の中で手に入れたすべてのSDGsメダルについて、詳しい内容を確認することができる仕組みだ。
こうして、子どもたちが楽しみながらSDGsの考え方に触れ、結果としてSDGsを学べるのだが、その目的は知識提供だけではなく、複数の展開と結末を体験できる仕掛けによって、「未来は自分たちの手で変えられる」という原体験を提供することだという。
そうした原体験を通してこそ、日々の行動とSDGsの結びつけ考えるようになり、子どもたちが自ら選んでより豊かな人生を歩むことに繋がると、I&CO Tokyoは考えた。
制作にあたったI&CO Tokyoとは、デザインとデータ、テクノロジーを組み合わせ、従来の枠組みを超え新たなビジネスを創出するビジネス・インベンション・ファームで、企業のパートナーとして、戦略・デザイン・インキュベーションを横断したソリューションを提供している。
そんな会社が、子ども向けに絵本を制作したところが興味深い。子どもたちに「世の中をよりよくするためにみんなで目指しているゴールがあること」「それが自分たちの行動の延長線上にあること」に気付いてくれることを願って『えらぶっく』は作られたという。
道徳的で堅苦しくなりがちなSDGsというテーマだが、子どもたちが主体的に考える力を育むコンテンツの一つとして、こうしたデジタル絵本が広がることで未来はもっと面白くなるかもしれない。
『えらぶっく』
ウェブサイトURL:https://era-book.com/
対象年齢|4歳〜小学4年生
利用料金|無料
対象デバイス|PC、スマートフォン、タブレット
推奨環境|【OS】iOS 14以上、android 9.0以上【ブラウザ】safari 最新版、google chrome 最新版
ウェブサイトURL:https://era-book.com/
対象年齢|4歳〜小学4年生
利用料金|無料
対象デバイス|PC、スマートフォン、タブレット
推奨環境|【OS】iOS 14以上、android 9.0以上【ブラウザ】safari 最新版、google chrome 最新版