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持続可能で責任ある養殖事業により、アトランティックサーモンを国産化

持続可能で責任ある養殖事業により、アトランティックサーモンを国産化

持続可能で責任ある養殖事業により、アトランティックサーモンを国産化

ソウルオブジャパンが生産する完全閉鎖循環式陸上養殖のアトランティックサーモンを、総合食品会社・極洋と伊藤忠商事が販売合意。健康的で適正価格のたんぱく質を供給する。

地球環境に優しく世界の食糧問題を解決に導く
食料自給率が改善、地産地消により経済も活性化
スーパーでよく販売されているサーモンはトラウトサーモン。アトランティックサーモンは、トラウトサーモンより色が薄く、脂がのっていて、甘みのある柔らかさが特徴。寿司のネタはもちろん、フライやムニエル、スモークサーモンなどにもおすすめの魚だ。
アトランティックサーモンは、養殖も盛んに行われていて世界中で食されているが、日本では1980年代から輸入が始まり、その大半はノルウェー産だという。
ソウルオブジャパンは、現在、世界最大規模の完全閉鎖循環式陸上養殖技術(RAS*)によるアトランティックサーモンの生産・加工工場を三重県津市に建設しており、2025 年以降、年間 10,000 トン(ラウンドベース)の生産を計画している。
この度、伊藤忠商事と、水産資源の流通に強みをもつ総合食品会社、株式会社極洋との間で販売合意がなされたことにより、ソウルオブジャパンが生産する RAS 式アトランティックサーモンの大規模な販売が決定した。
アトランティックサーモンの養殖には、様々なメリットがある。まず、動物性たんぱく質の供給力が高まり、食料自給率が改善する。
次に環境負荷改善。魚類は、単位当たりの CO2 排出や水の消費量少ない最も効率的なたんぱく質源なので、アトランティックサーモンの供給・消費を促進すると、畜産業での飼料消費量や排出される CO2 を削減・改善することが可能に。また、100%輸入から国産化することで、商品輸送時の CO2 排出量も削減できる。
さらに、輸入から日本生産に代わるため、GDP も改善され、アトランティックサーモンを生産することで雇用創出、地産地消による経済活性化が見込めるのだ。
特に注目すべきは、ソウルオブジャパンの RAS テクノロジーによる生産工程だろう。天然ものを獲り続けることは海洋生態系に影響を与え、病原菌や汚染も懸念される。
しかし、RAS式では、施設外からの病原菌の侵入は遮断され、抗生物質、農薬、ホルモン、マイクロプラスチックが魚に含まれることはない。サーモンの生態と海洋を保護することにもつながるのだ。
地球環境に優しく世界の食糧問題の解決に貢献していくという、ソウルオブジャパンのミッションは、伊藤忠商事と極洋というステークホルダーを得て大きく前進したことになる。よりよい環境とよりよい社会の実現へ、こうした輪が広がることは実に喜ばしい。
*RAS Recirculating Aquaculture System
writer
Equally beautiful編集部
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