前身となる『Prédia』は1996年の誕生以来、海由来の成分にこだわり、自然と人を繋ぐスキンケアブランドとして長く愛されてきました。「Prédia BLUE」では、『Prédia』譲りの海の天然素材だけではなく、パッケージにも優しい目配りが。商品開発に携わった福田さんと胡口(こぐち)さん、内藤さんに「Prédia BLUE」に込めた想いをお伺いしていきます。
自然を愛する美しさを。KOSÉが目指すナチュラル・クリーンビューティ


新シリーズとして展開される「雪肌精BLUE」「Prédia BLUE」で掲げるのは“ナチュラル・クリーンビューティ”というキーワード。プロダクトプランナーとして「Prédia BLUE」の商品企画を担当した福田さんは、“ナチュラル・クリーンビューティ”についてこう語ります。
「私たちが考える“ナチュラル・クリーンビューティ”とは、人と地球の両方に優しい商品作りを実現することです。多くのブランドがサステナビリティや優しさを掲げていますが、私たちは単に環境や人に優しい商品を提供するだけでなく、商品を通じてお客さまが“自分自身”、“周りの人”、“地球”を大切にしたいと思える。そんなきっかけや気づきを提供したいと考えています」

株式会社コーセー 戦略ブランド事業部 クリーンブランド事業室 商品企画課 プロダクトプランナー 福田さん
時に環境ばかりが主語になってしまいがちな中、「雪肌精BLUE」 と「Prédia BLUE」が大事にするのは、地球環境だけでなく“人の心”にも寄り添うこと。
そして、もう一つ共通するテーマがあります。それは、“自然の恵み”を大切にするという姿勢です。
引き継がれる「自然素材へのこだわり」と「BLUEに込めた想い」
『雪肌精』では、長年にわたりハトムギをキー素材として使用してきたことから、地球環境や自然の恵みを大切にしようという考えが育まれています。一方、『Prédia』は「海の恵み」をテーマに掲げており、デビュー当初から海にまつわる素材を大切に活用してきました。「雪肌精BLUE」と「Prédia BLUE」に共通するのは、この自然の恵みを尊重する姿勢なのです。
「『Prédia』はこれまでも海の恵みを活用してきましたが、今回の「Prédia BLUE」では国産海泥(タナクラクレイ)を使用するなど、その取り組みをさらに深化させています。製品を通じて、お客さまが『これは海の素材を使っているんだ』と実感し、日々の生活の中で自然や地球環境に対する気づきを得ていただけると嬉しいですね」(福田さん)

素材や使い心地へのこだわりはもちろんのこと、商品名に使われている“BLUE”にも特別な想いが込められているのだと、福田さんは話します。
「地球そのものの色、私たちがこれまで大切にしてきた、そしてこれからも大切にしていきたい青さを表しています。まず、美しい地球にインスピレーションを受けたコーポレートカラーの「コーセーブルー」、同時に、『Prédia』のコンセプトである海の色としてのブルー、そして『雪肌精』が誕生時から大切に守ってきたブランドカラーの「雪肌精ブルー」へのリスペクトも込められています。すべての『青』が、地球環境への想いと結びついているんです」(福田さん)
今後も「青く美しい地球を未来に紡いでいきたい」という強い想い。そんなブランドコンセプトを、「Prédia BLUE」ではパッケージにも反映しています。
パッケージとデザインにも、想いを込めて

今回パッケージ※に採用されたのは、メカニカルリサイクルポリエチレン。メカニカルリサイクルポリエチレンとは、回収されたプラスチック容器を工場で粉砕・洗浄、加工して出来上がるポリエチレン樹脂のことです。
※チューブのスリーブ内層
※チューブのスリーブ内層
「これまでもリサイクル素材の採用は考えてきましたが、今回のようなチューブ容器にはなかなか採用できていないのが実情でした」

株式会社コーセー 商品デザイン部 設計開発室 設計一課 胡口さん
そう振り返るのは、「Prédia BLUE」のパッケージの設計を手掛けた胡口さん。
「リサイクル技術が進み数年前から検討は進めていたものの、通常のポリエチレンに比べて黄身がかった色だったので、色合わせをするのに苦労しました。また、化粧品に使う以上、安全性についても細心の注意を払う必要がありました」(胡口さん)
人の肌に触れる化粧品は、そう簡単にパッケージを取り換えることが出来ません。わずかな差が化粧品の成分に影響を与えかねないため、「環境にいい素材だから、すぐに採用しよう」とはならないのです。
環境に配慮した素材を採用するためには、その素材が化粧品の成分と安全に共存できるかを厳密に確認する必要があります。この重要な成分とパッケージ(容器)のマッチングを確かめる役割を担っているのが、内藤さんです。

株式会社コーセー 研究所 スキンケア製品研究室(兼 商品デザイン部 設計開発室 包装管理士)内藤さん
「今回の素材は使用済み容器をリサイクルして作られるものなので、容器の粉砕から洗浄に至るまで、精製工程はくまなく確認する必要がありました。そこで、伊藤忠商事さんに依頼して中国の工場まで行かせていただいたんですね。自分の目で、安全性を確かめられたのは大きかったと思います」(内藤さん)
安心して使用できる素材だと判断した後は、化粧品の成分とのマッチング試験を実施。「それほど時間がかからなかった」と内藤さんは言います。しかしそれは、コーセーが長年化粧品に真摯に向き合ってきて培われた知見があってこそなのかもしれません。
そしてその真摯さは、メカニカルリサイクルポリエチレン以外の細やかなところにも行き届いています。

「パッケージデザインは、クリーン市場のトレンドを意識し、過度な装飾を控えたミニマルで洗練された仕上がりに。いつ、どんな気分のときでも手に取りやすく、そっと寄り添うデザインを目指しました」(福田さん)
「さらに、これまで使用していたパッケージのシュリンク(外装フィルム)を廃止しました。今できることを、一つひとつ積み重ねています」(胡口さん)
「シュリンクを廃止するにあたり、パッケージの構造にはかなりこだわりました。ミルフィーユのように重なる層を見直し、数か月にわたる試験を経て、中身の漏れも汚れも心配のない状態を実現しています。安心して手に取っていただけるはずですよ」(内藤さん)
未来のために、できること
一つひとつの小さな工夫が折り重なっていくことで、環境と人を想う商品が生まれていく。そんな歩みを続ける3人は、今後どのような未来を描いていくのでしょうか。

「容器設計の視点では、リサイクル素材の採用率を上げる。使用する比率を上げる。これに尽きます。とにかく少しでも環境負荷を低減したいですね」(胡口さん)
「一方で、リサイクル素材は通常より高価なことが多いんですね。だからこそ、少しでも採用率を上げるために成分と容器、それぞれに込められた想いをマッチングさせていくことが、私の役割だと思っています」(内藤さん)
「お二人のおかげで、容器に関してはだいぶアップグレードされてきました。これからは、アップサイクル素材にも目を向けていきたいと考えています。それと同時に、化粧品に使用する原材料にもっと責任を持ちたい。トレーサビリティのある原料を、今後は積極的に取り入れていきたいと思っているんです」(福田さん)
青く美しい地球と、人の美しさを未来へ紡いでいくために。「Prédia BLUE」の挑戦は、これからも続いていきます。
『雪肌精』公式HP
https://sekkisei.jp/
「Prédia BLUE」公式HP
https://sekkisei.jp/site/p/prediablue.aspx
株式会社コーセー 企業情報サイト
https://corp.kose.co.jp/ja/
https://sekkisei.jp/
「Prédia BLUE」公式HP
https://sekkisei.jp/site/p/prediablue.aspx
株式会社コーセー 企業情報サイト
https://corp.kose.co.jp/ja/